休日のステイホーム時間の充実のため、図書館で本を借りることもしばしばです、めおとひつじ(嫁)です😊
戸建を建ててからというもの、「家」「住宅」への関心が高まりました。建てた直後で今更といえば今更ですが、「良い家ってなんだろう」と改めて考えるようになりました。
そこで借りてきた本です。「住まいの基本を考える」(堀部安嗣著)
(もう一冊の洋書は、イギリスの医師(もと英語教師)が書いた「How not to be a doctor」(医者にならないために)というエッセイ集です。また機会がありましたらご紹介いたします。)
著者の建築家の方は、シンプルな、「家としての原型とは何か」という視点を重んじている方です。著者の考える、住みよい家に関するいろいろなエッセンスが詰まっている作品です。個人的に心に残った考え方をご紹介いたします。
家とは「進化した巣の姿」。
夏、海に行ったとき、山にキャンプに行ったとき、公園にピクニックに行ったとき。
「どこにシートをしこう」「パラソルを立てよう」「石を除いて、平地にして」「日陰ができる、木の下がよいな」「水場の近くは便利だな」「景色も楽しみたいな」「お隣さんとの適度な距離…」
というような、心地の良い適当な「拠点」を探して「巣」をつくる素朴な営みのなかに、建築の原型を感じると筆者は言います。
なんだか、はっとさせられました。家って、最初はそんなところから始まったんだなぁと。
土地探しや家探しは、重大さゆえに難しそうなイメージもありますが、「公園で、快適そうなベンチを探す」「キャンプ先で、良さそうな拠点を探す」、そんな何気ないことの延長にあるというのは、私にとっては新鮮な気づきでした。
そんな、原始的で素朴な感性を大事にすれば、自ずと「愛される家」を見つけられる気がします。
それからもう一つ。
「家」は「帰る」場所である。一方、美術館やホテルは「行く」場所である。状況や気分に合わせて「行く行かない」を決めるのではなく、常に「帰る」先である家は、どんな心身の状況にある人でも寛容に受け入れる場所でなくてはならない。
「ストレスが少ない環境を整える」ことが家づくりにおいて最も重要である。広さ狭さ、温熱、明暗、騒音振動、動線、景観などのストレスが限りなく少ないこと。それを目指せば、自ずと快適な家になる。
私たち夫婦も、もともとそういう考え方をしているタイプでしたが、言葉にできていなかったので、すっきりと腑に落ちました。
私たちが家を建てる際に持っていた価値観とそのプライオリティは下記です。
1.良い土地
平らで高台、正方形に近い形、安全性、利便性、周辺も広々としている、土地の歴史、などです。
2.機能性(過ごしやすさ)
部屋の形は綺麗な長方形あるいは正方形、光と風があらゆる場所に行き渡る、個室は6畳以上、掃除やメンテナンスのしやすさ、などです。
3.普遍的な価値
インテリア・エクステリアともにベーシック、ロングセラー、シンプル、飽きのこない、などをキーコンセプトに据えました。
トレンド、お洒落さ、豪華さなどは、プライオリティの最下段でした(笑)。何度も誘惑はありましたが、常に「機能性(使いやすさ、住みやすさ)」を最上位において選択をしました。
建てた時点で完成ではなく、五年後、十年後、数十年後に、最も愛すべき状態になっていることが最終的なゴールでした。
また、特に売却の予定もないのですが、イザというときにも、売りやすい(誰にとっても住みやすい)家にしておきたいとも思いました。
誰かが中古としてこの家を見たときに、前に住んでいた住民の癖みたいなものがなく、「自分たちで家を作っていけそう」と感じてもらえるような姿にしたいと思いました。
(自分が中古住宅をリサーチしたとき、前の住民の感性が色濃く感じられた物件は、あまり魅力的に思えなかったのです。住んだとしても、常に、前の住民の気配を感じそうで…。感性が合えば良いのでしょうが。
そういうこともあったので、自宅は、シンプルな「箱」のような家で、住み手が作りこんでいける場所。誰が住んでも、「マイホームだ!」と感じられる余地のある作りにしたかったのです。)
引っ越して7ヵ月が過ぎました。今のところ、住んでいるエリアに対しても家に対しても、住むほどに愛が増していっています。夫婦そろって一目惚れした土地です。これからもっと、素敵な家にしていきたいです🥰
皆さまにとっての家は、どんな場所ですか。
皆さまも良い日々をお過ごしくださいませ☆
( ^∀^)ノ